又素敵な本がギャラリーに届きました。
先日、石井一男画集「絵の家」を編集してくださった、風来舎さんより発行されました。
山口砂代里さんの本「朝 これから 木の、長いテーブル」です。
この本の表紙と中扉の装画が、高野ウコウさんの作品です。ウコウさんは、この本の出来上がりを見ることなく、天へ召されましたが、喜んでおられることと思います。
「朝」と「木の、長いテーブル」が小説。間に「これから」とあるのが俳句の数々。
私は砂代里さんの不思議なリズムの文章や、俳句がなんだかよく感じることができて、涙が出てきそうになったり、風を感じたり、見えない時間や空間を見ることができます。
ゆく春の夕餉のような犬のまぶた
鳴く虫の仕草のようにいることの
長き夜はほくろのような人になる
花を摘むみたいに手渡しをつづける
ギャラリー島田、海文堂ギャラリーさんでお買い求めいただけます。(¥2100)
山口砂代里さん1963年兵庫県生まれ。2004年句集「そうねという」歌集「仕方のない人」散文集「普通の日」三巻一冊本を風来舎さんより出されています。
このときの表紙は石井一男さんの作品でした。