今回は、色々なものが込められていて、それが音に、お話に自然にあふれ出たコンサートでした。30名ほどのご参加いただきました。


それぞれのソロも良かったですし、お二人での演奏は又とても良かった。
そしてお話もとても良かった。良かった良かった続きですが、お二人の結びつきも何か特別なものを感じます。
ＮＹでユダヤ人の師匠につき、音楽の魂を吸収されたヴァイオリニストの金関環さん。
パリで勉強され、イスラエルに1年間おられた経験をもたれるピアニストの林晶彦さん。

このコンサートの前日に、金関さんの奈良のご実家に林さんは遊びに行かれたとのことですが、金関さんのお父様は考古学のご専門の先生でイスラエルのことも研究されているとのこと。そのお父様がお二人が以前に林さんの作曲した曲を練習しておられるのを聞かれた時に、「これはイスラエルの曲ですか？」と聞かれたとのことでした。林さんの曲には、自然にイスラエルの魂が注ぎ込まれているのでしょうというお話もありました。

林さんはイスラエルにいる時、1000年、2000年という時の流れが日々感じられたとのこと。流れ、というか、そんな昔が今にあるイスラエル。そこで肌で感じられたことを想像したりして音を聞かせて頂きました。
お二人での即興「CREZZ」。タイトルはCreative　JAZZの略とのことで、散髪屋さんが作った造語だとか。とにかく何も決めずにそこで生まれた音のセッションでした。
会場の音のコミュニケーション。その場の空気を共有して、その場所の息遣いが音になって出てきた感じです。それはヴァイオリンと、ピアノの音を通して出てきているけれど、そこにいる皆さんのコミュニケーションだったように思いました。
林さんの作曲された曲はとても素敵で、シャガールの絵からの音楽を三曲も素晴らしかったです。そのうちの一曲、「緑色の恋人たち」は島田に捧げますと、アンコールと二回演奏してくださいました。又の機会を楽しみにしたいと思います。