7/20(火) 19:00~ 古典サロンシリーズのその二 「伽羅のしらべ」
あんどんの光の中、オープニングは川村旭堂さんの琵琶語り「耳なし芳一」でスタートします。夏と言えば、怪談。暑さも忘れてゾクゾクっと、しかし琵琶の音と、語りの声に聞きほれます。
今回は、楽器についてのミニレクチャーあり、古典というよりは、古典をふまえて現代に新しくアレンジのほどこされたお2人(能管の野中久美子さんと、筑前琵琶の川村旭堂さん)のユニット「伽羅」の世界を存分に楽しませていただきました。
背景の絵は上村亮太さんの夜の動物園の作品が。音を聞いていると、絵の中には人や動物が描かれていないのですが、なんだか何かが動いているようなものの気配を感じたりして。
プログラムは「オイディプス王」から『能管の組曲』、琵琶と能管『森の息吹を夢見て』、言葉と能管『セザンヌと林檎』と続きます。
あ、セザンヌの絵!?ではありません。現代美術作家のイチハラヒロコさんの作品をお借りして、野中さんが持ってきてくださいました。「机、皿、リンゴ」と文字が描かれた絵!?が額に入っています。演奏はセザンヌの言葉を手がかりに、音で感覚を綴ってくださいました。
最後の演奏は能管と琵琶『白菊幻想』でした。あっという間の2時間の演奏。古のときを流れる音、現代のアレンジ、とても斬新で趣深い時間でした。