ぼくの使命は、この世にヒューマンな人々に、
弱いながらの愛をもとめて生きる人間を描くためにある。
現代に生きる哀しみの人々を歌うことである。
その使命を終えて、あの世に行くだけの人生で、神がどれだけ生かしてくれるかだ。
高野卯港
高野卯港画文帖「夢の道」 刊行記念展のお知らせ
2008年10月2日、高野卯港さんは亡くなりました。59才。
若き日から卯港さんという存在が悲しみの塊であることを抱えて、宿命のような長期
の潜伏期間をもつ病とともに、蚕が繭を吐き出すように紡いだ作品が心に響きます。
卯港さんの素晴らしい画業と絶唱のような文を「画文帖」の形で刊行しました。
作家の命は有限であっても作品という永遠の命を残す、でも埋もれたまま土に返ったのでは仕方がない。
この優れた仕事が、これを機会に地上の命を得ることを願っています。

高野卯港画文帖「夢の道」
布装上製本 20,5cm×15,5cm カラー図版 50点 96P
¥3000+税
出版記念展は 東京、大阪でも開催されます。
ギャラリー枝香庵(東京・銀座) 3月30日~4月8日
天音堂ギャラリー(大阪) 4月15日~30日