暖かくなってきた、を通り過ぎ、暑くなってきた、の今日この頃になりました。夏の扉が開く前に、梅雨のシャワーが待っていますね。
先日、ひょんなことから昭和47年の神戸新聞の記事を頂きました。
「神戸に画壇はない」というタイトルの記事で、彫刻家の方が書いておられる文章なのですが、これでもか、というくらいに神戸の画壇についての批判が書いてありました。
しかし、最後には5つの提言も書かれており、兵庫県の美術興隆へ気持ちが伝わってきます。
画壇というのは画家の社会、ということで、社会とは人の集まりの関係の総体の輪郭ということだそうです。
しゃかいという音で「沙会」という言葉もあって、これはガンジス河の砂ほどもある無数の世界という意味でした。
画家さんは一人ひとりがガンジス河の砂のようにひとつの世界なのかもしれませんし、そうするとその砂の集まりがガンジス河を形作るのでしょうか。
その新聞記事を読んだ周りの人は、30年前とほとんど神戸の状況は変わっていないと言われます。
ちなみに、その記事を書いた彫刻家の方はもう亡くなられていますが、作品はギャラリー島田にあります。とてもいい作品ですよ。